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2018年9月10日 / straymoonjp

【オアフ島】パリとハワイ

生まれて初めて親元から離れて暮らしたのがハワイでした。コロラド州出身のお父さんとテキサス州出身のお母さん、そして3歳と生まれたばかりの赤ん坊がいるホストファミリーの家に滞在しながら大学に通い、アメリカでの日常生活を肌で学ぶという貴重な体験をしました。一番最初にお母さんに教えてもらったのは、ベッドメーキングの方法。日本では、畳の上にお布団を敷いて寝ていた私には初めてのことでおっかなびっくりでしたが、今でも彼女に教わった通りの方法でベッドメーキングをしています。

そして、大学卒業後に最初の就職で勤務地になったのがパリ。生まれて初めてのヨーロッパ旅行が、スーツケース2つ抱えての引越しとなりました。引越し前の1ヶ月の研修期間中に東京の語学学校で学んだやっつけのフランス語では日常生活もおぼつかない状態ながらも、パリでの社会人としての第一歩が始まりました。右も左もわからない若輩者でしたが、先輩や友人そして周りのたくさんの人に支えられて仕事も一人前にできるようになって、フランス人の中にいても負けない社会人としての心得を学びました。

今の私を育ててくれたハワイとパリは、私の第二の故郷と言っても過言ではありません。でも、地球のほぼ反対側に位置するハワイとパリは、私の中では決してクロスすることのない場所でした。ところが、その2つの場所をお料理で結びつけたシェフがいます。

 

札幌市出身の山中祐哉シェフは、大阪の料理専門学校で学び、その後修行のためにパリへ。パリでは、2015年にオープンし、その年にベスト・ビストロに選ばれた「Le Clown Bar Bistro」でスーシェフ(副料理長)に。山中シェフが通った辻調理師専門学校は、私が通った高校のすぐそば。パリ11区にある「Le Clown Bar Bistro」は、私が住んでいたバスティーユのアパルトマンから徒歩10分ほど、と懐かしいことづくしでびっくり。

 

山中祐哉さんがシェフを務めるレストラン「Paris.Hawaii」は、ワイキキのZIGUの階上です。建物とZIGUについては、こちらで書いていますので、ご覧くださいね。

 

階段を上がって、中に入るとバーエリアに。4〜5人が座れるカウンターと10人程用のテーブルがあります。そう言えば、パリで友人と食事に行く前には、バーに寄って一杯か二杯飲んでから食事というのがよくあるパターンでした。

 

そんなことを思い出しながら、ハワイ産バジルを使ったギムレットをマウイ島産のヴォッカで作ってもらいました。甘くないサッパリしたカクテルです。

 

そしてスイカのマティーニ。インスタ映えするこの甘いカクテルは、女性向きかもしれません。

 

テーブル席もありますが、目の前でお料理しているシェフの姿が見えるカウンターがオススメです。まるでお寿司屋さんのカウンターのようなライブ感がありますし、お料理について質問があれば、すぐにシェフに尋ねることもできます。

お料理は「ʻaina a me ka moana(大地から海へ)」と名付けられたコースメニューのみです。

 

最初に出てきたのは、「Hawaiian Espresso(ハワイのエスプレッソ)」。フォークで突くのか、スプーンですくって食べるのか迷いましたが、エスプレッソを飲むようにゴクリといただきました。最初にマウイ島産コーヒーの香り、そしてカフク・コーンの甘み、最後にコーヒーの苦味がエスプーマらしくふんわりと。最初にこんな素敵な一品が出てくると、これからのお料理への期待度が超アップしてきます。

 

ハワイ名物「Garlic Shrimp(ガーリック・シュリンプ)」も、カウアイ島の海老とハワイ産のニンニクを山中シェフがお料理するとこんなにスタイリッシュなお料理に。ハワイ産の卵を使ったアイオリソース、そして熟成ニンニクと一緒にいただきます。アイオリソースは酸味が効いています。海老の上に乗っている紫色のお花は、ニンニクのお花。食べてみると確かにニンニクの味がします。

ワインペアリングをいただいたのですが、最初はやはりスパークリングワイン。それもマウイワインのロケラニでした。このロゼのスパークリングワインは、なかなかいけます。

 

次に出てきたのは、「Tako/Tomato/Avocado/Basil(タコ、トマト、アボカド、バジル)」。最近頻繁に耳にするようになったsous-vide(低温調理)方式で調理されたタコは、ハワイの備長炭とも言われるキアヴェで香りづけ。ハワイ島のミルクで作った自家製リコッタチーズとトマトのコンソメとの相性が抜群です。このコンソメはスープでゴクリといただきたかったほどのお味でした。

 

タコと一緒に頂いたのは、ジャンヌ・ダルクというナチュラルタイプのナパの白ワインです。白ワインですが、果皮を6日ほど漬け込んだオレンジワインと言われるタイプのワインです。

 

そして、今回一番心揺さぶられたのが、この「PARIS Ahi Poke(パリ、アヒポケ)」です。フランスのソウルフードであるビーフタルタルとハワイのソウルフードのマグロのポケが、一つのお料理になってお皿に乗っているんです。地産卵を絡めながら食べる2つのソウルフード。今まで私の中で全く別物だったパリとハワイが融合した瞬間でした。

ワインは、プロヴァンスのロゼワイン「アーバン」。

 

ちなみにビーフタルタルはハワイ島産のサーロインをキアヴェでスモークしています。

 

自家製パンと蕪の葉を使ったバターが、レストランのゼネラルマネジャーのガレージで溶岩を使って焼いたという黒いお皿に乗って。ちょっとしたことですが、他の店にはないこういうことって大切ですよね。

 

ハワイ近海で獲れたオパ(アカマンボウ)をマノアレタスでラップして、ソースにはアサリの酒蒸しの出汁やハワイ産蕪を使ったブールブラン。タイ料理などでよく使われるカフィア・ライム(コブミカン)の風味が効いているので、さっぱりとしたソースに仕上がっています。バターレタスに似たマノアレタスは、ソテーしてもしっかりしています。

ワインはシシリアの白ワインですが、果皮を6週間もの間漬け込んでいるオレンジワインなので、少し色がついています。しっかりとした味わいのワインは、ブールブランソースにも負けないお味です。

 

メインのお肉料理の前に「Maui Onion Soup(マウイオニオンスープ)」が出ました。甘いことで定評のあるマウイオニオンは、サラダやスープによく使われますが、山中シェフは水を一切使用せず、圧力鍋で調理したマウイオニオンからの水分だけでスープに仕上げています。だからと言って、決して濃い味ではなく、自然で優しい甘さが広がるスープです。まずはスープだけをいただいて、次に添えられたグリュイエールチーズのシューと一緒に。アメリカのどっしりとしたオニオンスープとは違った繊細なスープをいただきながら、心は次のお料理へと。

 

「J. Ludovico Farm Chicken Pithiviers / Local Oseille/Okinawan Sweet Potato(オアフ島にある家族経営のJ. ルドヴィコ農園の鶏のパイ包み焼き、ハワイ産スイバ、紫芋)」は、無農薬で抗生物質を使用していない地産の鶏の胸肉を真ん中に、周りには腿肉を使って、肉汁をしっかりと閉じ込めたパイ包み焼きです。ソースは、鶏の骨を煮込んだシェリビネガーソース。鶏は丸ごと一羽、無駄なく使っているそうです。紫芋はエスプーマ仕立てで、軽いながらもお味はそのままなので、「炭水化物を食べている」という罪悪感もなくいただくことができました。

 

そして、お肉はハワイ島産のフィレミニヨン。キアヴェの薪で炎が出るほどの火ながらも低温で表面をカリッと中まで焼いています。甘みと旨みが広がるお肉です。シーアスパラガス(アッケシソウ)は、海水たっぷりで塩辛いのが普通ですが、このフィレミニヨンに添えられたシーアスパラガスには、ほのかな甘みがあります。山中シェフに理由を尋ねてみると、ソテーするときに少し日本酒を入れているそうです。日本酒の麹のふんわりとした風味が海水の塩味とサクサクとしたシーアスパラガスの食感にピッタリです。シーアスパラガスを日本酒でソテーとは目から鱗のお料理です。

しっかりとしたソノマワインと一緒にいただきました。

お料理はここまでです。かなりお腹いっぱいなのですが、デザートなしにディナーは終了しません。デザートは、下記の3種類から1種選ぶことができます。

 

マカダミアナッツのクランブル、ハワイ産生姜を使ったムースとコンフィチュール。さっぱりと軽いデザートです。

 

フランスでの定番はレモンタルトですが、ハワイではリリコイ(パッションフルーツ)を使ったタルト。優しい酸味とメレンゲクリームの微かな甘みが絶妙です。

 

そして、シグニチャーと言ってもいい「Kilauea Lava Cake/Nitrogen Coconut Icecream(キラウエア火山のケーキ、液体窒素のココナッツアイスクリーム)」の真ん中にはラズベリーのソース。チョコレートとラズベリーの黄金コンビに液体窒素を使ったココナッツアイスクリームは、軽い仕上がり。黒い色付けには、デトックス効果があると言われているココナッツの炭を使っています。

今回は、ワインペアリングをいただきましたが、ワイン以外にもビールペアリングやティーペアリング(ママキティー、紅茶キノコ、ノニティー)もあります。

パリとハワイという、今まで2つの点だった場所を線でつなぐことができたディナーに大満足させていただきました。外食すると、夜中に喉が乾くこともよくあるのですが、そんなことも全くない快適な夜を過ごすことができました。

帰り際に、図々しくも山中シェフに「これからリンゴが美味しくなる季節なので、タルトタタン作ってもらえませんか?」とお願いしたら「やりますよ!」とおっしゃっていただきました。タルトタタン、楽しみにしています!

 

パリ、ハワイ
Paris.Hawaii
住所:413 Seaside Avenue, 2F, Honolulu, HI 96815
電話番号:808-212-9282(予約は5:30pmと8:00pmのみ)
URL: http://www.paris-hawaii.us
Instagram: https://www.instagram.com/paris.hawaii/
Facebook: https://www.facebook.com/Paris.Hawaii/
Twitter: https://twitter.com/parishawaii808

 

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One Comment

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  1. tabisurueiyoushi / 9月 10 2018 16:23

    ワイキキにこんなお洒落なお店があったとは~~!(^^)!
    しかも、場所も行きやすくていいですね。
    次、行ってみます(^^♪
    次行く店だらけだ~ ^^) ~~

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