【オアフ島】徹底的に「地を喰う」
最近、ホノルルでは新しいレストランが続々とオープンしています。そんな中、ワイキキのど真ん中に和食レストラン「ZIGU」がオープンしました。場所はシーサイド・アベニューのダイヤモンドヘッド側で、ちょうどクヒオ・アベニューとアラ・ワイ・ブルバードの間です。1939年に民家として建てられた古い建物を改装しています。
入るとすぐにバーエリアがあって、待ち合わせやちょっと軽くいっぱいという時にいい感じです。
さらに奥に進むと、キッチン前のカウンター。こちらは目の前でクッキングパフォーマンスを楽しめるので、アメリカ人のお客さんに人気が出そうです。
そして、カウンターの向かい側は中庭になっていて、テーブルが並んでいます。屋外でハワイの夜風に吹かれながらお料理を食べるのは、本当に気持ちいいですね。
レストラン奥には、20名程が入るお部屋もありました。
店名の日本語でもない、英語でもない「ZIGU(ジグ)」というのは、漢字にすると「地喰」、英語では「Eat Local」、日本語では「地産地消」ということだそうです。メニューは前菜からお寿司や自家製うどん、そしてお鍋まで多岐に渡るのですが、その一品一品に何らかのハワイ産食材が使われています。
きんぴらスタイルのごぼうにマカダミアナッツとマンゴーのクリームチーズが入った前菜です。マカダミアナッツの歯触りが心地よく、甘くないマンゴーのクリームチーズが和の味のごぼうによくマッチしています。きんぴらごぼうでは物足りない若者が好きそうな一品です。
箸休めのピクルスにハワイ島産のハート・オブ・パームやマウイ島産の玉ねぎ、そしてローカル産コーンが出てきて、びっくりしましたが、シャリシャリとした食感がいい感じです。
スモークしたオアフ島ワイマナロのTKG卵にローカル産ポテトを使ったポテトサラダは、自然の甘さが口の中に広がって美味しく、リピート決定の一品でした。ポテトサラダの上には、カラッとあげたポテトスティックがのっています。
1950年創業のアロハ豆腐のお豆腐とコーンの唐揚げは、ワイマナロ産の生姜を使ったソースと一緒に。ハワイ島のワラビが珍しくて新鮮でした。
ハワイスタイルのフィッシュ&チップは、ハワイ近海の白身魚(この日はモンチョンでした)と海苔を巻いたウル(ブレッドフルーツ)です。最近は、ウルを出すレストランも少しずつ出てきましたが、まだまだ食べる機会が少ない食材ですので、ぜひお試しいただきたい一品です。スダチのように見える柑橘系のフルーツは、ライムやシークワサーに似たカラマンシーです。フィリピン系移民が多いハワイではよく見かけます。
カウアイ島のエビの唐揚げ、そしてわさびの効いたローカル産のバジルのアイオリソースとなれば、美味しくないわけはありませんよね。カウアイ島のエビはプリップリッです。
ハワイ島コナで養殖しているコナ・カンパチはゴマソースで。コナ・カンパチのおかげで、ハワイでも新鮮なカンパチを食べることができるようになりました。クリーミーなゴマソースは、ローカルの人がお好きです。
ZIGUのポケは、まるで椅子のようなスタイルで出てきました。ハワイ近海のアヒ(マグロ)とコナ産カンパチを湯葉で巻いたご飯とレンコンの素揚げ、そして海苔と一緒にいただきます。アヒには自然の塩味の効いたシー・アスパラガス、カンパチにはオアフ島ミリラニのマリズ・ガーデンのマイクロ・シソの葉が添えられています。
サーモンはハワイ産というわけにはいかないので、ローカル産の西京味噌とマカダミアナッツを使っています。西京味噌は、もしかしたらHawaiian Miso & Soy Co., Ltd.の白味噌ではなかと密かに思っています。
ローストしたアヒのカマです。写真ではわかりにくいのですが、全長25センチはあろうかというほど大きなカマでした。日本だと塩焼きかもしれませんが、ハワイではアメリカ人も大好きな照り焼きスタイルで美味しかったですよ。
オアフのポノ・ポークの新鮮豚肉とハワイ島の生姜を使ったジンジャー・ポークですが、生姜の味を大切にするために生姜は厚めに切っているそうです。
お鍋には、ローカル産スーパーフードのケールが!思ったよりも柔らかくてあっさりとしていて、生姜味のケールは食べやすかったです。
ローカル産ロメインレタスを使った水炊きスタイルのお鍋は、コラーゲンがたっぷりで味がギュッと濃縮されています。
締めのご飯は、ハワイ産パクチー山盛りのトロトロオムレツというか、天津飯風でした。
ヌードル好きには、店内の製麺室で打った自家製ケール冷やしうどん。思ったよりケール味が控えめで、さっぱりといただけました。
ドリンクも地産地消です。マリーズ・ガーデンのシソを使ったシソ焼酎モヒートとハワイ島産生姜を使ったジンジャー・モヒートです。どちらも夏の夜にいただきたいドリンクですね。
静岡県焼津出身の中山正樹シェフ(写真中央)は、築地市場で働いた後、ジャズミュージシャンを目指して渡米。学生時代のレストランでのアルバイトがきっかけでシェフの道に進み、松久信幸シェフの元で和食を学び、その後もニューヨークで腕を磨いたそうです。
ハワイ産食材にこだわっているZIGUですが、中山シェフは「定番メニュー以外に、実際にチャイナタウンに足を運んで、その日の新鮮な食材を使って『本日のおすすめメニュー』を出すような店にしたいんです」と今後の抱負をお話ししてくださいました。
(写真左:ディレクター・オブ・オペレーションの長谷川誠さん、写真右:レストラン・マネージャーのマーク・ロジャースさん)
ハワイにも地産地消を目指しているレストランは多数ありますが、ここまで徹底的にこだわって、全メニューアイテムにハワイ産食材を使っているレストランは他にはないように思います。オアフは小さい島なので食材の安定供給が難しいと聞きますが、頑張ってハワイの食材を大切に使い続けてもらいたいレストランです。
ケール冷やしうどん、食べたいかも(^^♪
コメントありがとうございました。
美味しかったですよ。他にもハワイの食材満載でオススメです。
行ってみたい\(^o^)/
👍