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2020年3月5日 / straymoonjp

【オアフ島】フィレンツェでチーズに恋したら

アサイーボウルやフライドライスが評判で、朝食やブランチのスポットとして人気のボガーツ・カフェでディナーが始まりました。バーニャカウダやルッコラのサラダ、アマトリチャーナやカルボナーラ、オッソブーコやバスク地方の魚介シチューなど、イタリア料理の数々がメニューに並んでいます。

その中でも、オーナーの思い入れたっぷりなのが、カチョエペペです。イタリア語で「カチョ(チーズ)エ(と)ぺぺ(胡椒)」という名前のとてもシンプルなパスタで、イタリア版「子供の頃に食べた、お袋の味」とも言えます。シンプルなお料理なので、素材には特に気を使うお料理でもあります。

 

オーナーのマリア・バーネットさんは、「1年間休みなしで一生懸命働いて、ヨーロッパに行くのが楽しみなのよ」というくらいのヨーロッパ好きです。2013年に1月にフィレンツェでドロミーティ産のチーズに出会い、「こんな美味しいチーズ、食べたことがない」と大量に買い込んでハワイに戻りました。でも、どうしても、フィレンツェで食べたドロミーティ産チーズを使った料理の味が忘れられず、同じ年の8月にはフィレンツェに戻ってレストランで修行することにしました。レストランでは、毎日朝の9時から夜の10時まで、週に6日間働いたそうです。そして、5週間の修行後には本場のカチョエペぺを作ることができるようになっていました。

が、チーズはどうしてもドロミーティ産のチーズが必要なので、名もないチーズを生産者から直接買い付けるために、マリアさんは今でも毎年ドロミーティを訪れます。そして、スーツケース6個分のチーズをハワイに持って帰ってくるのです。

 

ボガーツ・カフェでのおすすめは、文句なしにカチョエペペですが、他にも美味しいお料理があります。まずは、最初に出てくる自家製ローズマリーのホッカチャとパルメザンチーズ・ボールが美味しくて、「食事前だから、そんなに食べちゃいけない」と思いつつも、ついつい手が伸びてしまいます。このパルメザンチーズ・ボールは美味しすぎて、おかわりするほどです。ブラジルのポンデケージョにも少し似ているのですが、揚げているポンデケージョとは違い、このパルメザンチーズ・ボールはオーブンで焼いています。タピオカ粉のモチモチとした食感とほのかな甘さがパルメザンチーズの塩味とぴったりです。

 

前菜の帆立貝は、黒いとびこと一緒にブラウンバターソースでいただきます。甘い帆立貝とブラウンバターの相性は抜群です。添えられたサツマイモのピューレの程よい甘さが、ますます食欲をそそります。

 

そして、最近ではハワイでもよく見かけるようになったブッラータチーズと3色トマトのサラダ。バジルの種とマリネされた茄子が味のアクセントになっています。

 

海老とイカのフリットをガーリックのアイオリソースでいただくのですが、これは絶品です。食前酒やカクテル、シャンパンやスパークリングにもよく合います。

 

食べ始めてからソースの美味しさに感動して写真を撮ったので、食べかけの写真ですみません。手前の黒いのがアイオリソースです。

 

ポレンタと海老には、南イタリアのカラブリアン地方産のチリペッパーを使ったスパイシーなソース。アメリカでポレンタを食べると、ツブツブしていることもあってあまり食べないのですが、この滑らかな舌触りのポレンタは、まさにイタリアの味です。

 

仔牛の頬肉のオッソブーコには、赤ワインで作ったソース・ボルドレーズ。お肉とマッシュポテトを食べた後に残ったソースは、ホッカチャと一緒に平らげました。

 

ポークショップには、ゆっくりと蒸し煮にしたウイキョウ、ウイキョウの葉、そしてカラマタ・オリーブのタプナードが添えられています。

 

デザートは、キャラメルソースが中に入ったケーキ。ちょっと甘めなので、エスプレッソやコーヒーと一緒に食べるのがオススメです。

 

実は、私は今週マリアさんと一緒にフィレンツェに居るはずだったんです。彼女が大好きなドロミーティ産のチーズの製造を実際に見て、そのチーズを使ったお料理をいただこうと計画していたのですが、新型コロナウイルスのために出発の48時間前に泣く泣く旅行をキャンセルしました。マリアさんは、先月から既にヨーロッパに入っていたので、そのままドロミーティに行っています。そして、ハワイで美味しい「カチョエペペ」をたくさんの人に食べてもらうために、今年もたくさんのチーズを買い付けているはずです。

 

ボガーツ・カフェ
Bogart’s Café
住所:3045 Monsarrat Avenue, Honolulu, HI 96815
電話番号:808-739-0999
URL: http://www.bogartscafe.com/

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