【ハワイ全島】第40回ナ・ホク・ハノハノ・アワード
2017年5月20日(土)、ハワイ・コンベンション・センターで、第40回ナ・ホク・ハノハノ・アワードが開催されました。以前はテレビで見ていたナ・ホク・ハノハノ・アワードですが、プレスの仕事をさせていただくことになり、2013年からは毎年現場でライブを見させてもらっています。
もちろん賞のゆくえは気になるところですが、それ以外にも、受賞者発表の合間に繰り広げられるアーティストのコラボレーションによるパフォーマンス、アーティストや参加者の装いと、見どころは盛りだくさんです。今年の受賞結果は、こちらからご覧ください。
今年の話題は、何といっても、ケアウホウの9冠です。確かに前評判の高かったグループですが、まさか9冠になるとは、誰も予想していなかったと思います。最近では、2014年にマーク・ヤマナカが5冠、2015年にケアリイ・レイシェルが7冠を取リましたが、新人で9冠ですから、これからの活躍が期待されます。
カメハメハ高校在学中に、ジョナ・カハヌオラ・ソラタリオ(写真左)、ザッカリー・ラム(写真中)、そしてニコラス・ケアリイ・ラム(写真右)が、ケアウホウとして演奏活動を始め、現在はハワイ大学の大学院に通いながら音楽活動を続けています。3人は、ハワイ語を流暢に話し、ロバート・カジメロを師としてフラも学んでいます。元カメハメハ高校校長のジュリアン・アコによると、カメハメハ高校卒業時にハワイ語を堪能に話せるのは、卒業生の約30%ということですので、彼らがいかにハワイ文化を真摯に学んでいるかということがわかります。
ナ・ホク・ハノハノ・アワードの次の日に、アウトリガー・リーフ・ワイキキ・ビーチ・リゾートのカニ・カ・ピラ・グリルで演奏したケアウホウのライブはパワフルで、スタンダードなハワイアンから、彼らのオリジナル、そしてあまり演奏されない曲など、バラエティーに溢れているステージでした。若いながら、ここまでレパートリーのあるアーティストはなかなかいません。
ナ・ホク・ハノハノ・アワードの各賞は、ハワイ・アカデミー・オブ・レコーディング・アートの会員によって選出されます。9個のトロフィーをもらったケアウホウですが、どうやってトロフィーを分けるのか聞いたら、「公平に3個ずつ分けるよ。」とザッカリー・ラムが答えてくれました。ちょうど9個なので、3人で分けるにはちょうどいい数字でよかったという訳です。
今年、もう一つ特筆したいのが、昨年新人賞を受賞したモロカイ島出身のブレイン・アシングの最優秀シングル賞受賞です。前年に新人賞を受賞したアーティストが翌年に賞を受賞するのは、易しいことではありません。ハワイのアーティストで、音楽だけで生計を立てることができる人は、ほんの一握りしかいません。CD制作には費用もかかりますし、他の仕事が忙しかったりと、なかなかコンスタントに新曲を出すのが難しいのです。
そんな中、ブレインはコンスタントに曲を作り、発表しています。受賞の際に、深々と頭を下げてトロフィーを受け取ったことがとても印象的で、彼の人柄を表しているような気がしました。受賞スピーチでは、家族や友人、そして現在妊娠中の奥さんに感謝を伝えたブレインのこれからのますますの活躍に期待したいと思います。
2017年も5ヶ月が過ぎようとしています。2018年のナ・ホク・ハノハノ・アワードは、2017年内に発表された楽曲が対象になるので、既に賞レースは始まっています。今年の受賞者の今後の活躍、来年の賞のゆくえと、ハワイアン音楽からはますます目が離せません。
第40回ナ・ホク・ハノハノ・アワード
ビデオ:パート1
ビデオ:パート2
ビデオ:パート3
ビデオ:パート4
Photo Credit: Mele Mei
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